在宅ワークにオススメ(したい)オシャレなオフィスチェア10選 モード

「mode(モード)」(オカムラ)


モード

概要

モードは、オカムラが2014年11月に開催した「オカムラグランドフェア2014」で発表・展示し、2015年1月から販売を開始したオフィスシーティングです。


オカムラによると、モードは、「機能とデザインが融合。インナーメッシュ構造による優しく包み込む座り心地を」提供するとして、座るというより、身に着ける感覚かもしれないなどとしています。オーダーメイドスーツのようにディティールにまで仕立てにこだわることや、背もたれを極限まで薄く見せるインナーメッシュ構造など、技術を創意が類のない上質さを紡ぎだすとしています。
モードは、柄と手触りの異なる4種39色のクロス、2種15色のメッシュ、3色の革からオーダーでき、背と座のクロスは、各部に段差が出ないよう、1つひとつ職人の手で張り込まれるとしています。背と座の3次元カーブは、長きにわたる研究と経験から導き出されたラインで、最適な姿勢を長く保て、疲れにくく快適だといいます。オーダーメイドスーツのように、ディティールにまで仕立てにこだわる。モードには、約70年にわたるオカムラのモノづくりが織り込まれているとしています。

受賞歴

「レッドドット・デザイン賞」「iFデザイン賞」「ユニバーサルデザイン エクスパート」「ユニバーサルデザイン コンシューマー」「グッドデザイン賞」を受賞。

特徴

デザインと機能性を両立
① フラットでシンプルな背もたれ
背に複雑な3次元形状をつけずに、できる限りフラットにすることで、多様なクロスを張ることが可能になったといいます。仕立てのよいスーツのように好みのクロスを選べるとしています。
② インナーメッシュ構造
内部構造をフレームとメッシュ素材で構成し、その上からクロスで覆う構造にしたといいます。これにより、メッシュチェアのような柔らかな座り心地を実現したとしています。


③ より快適なデザインの背メッシュタイプ
メッシュは立体感と風合いが良いインターロックタイプと単色のプレーンタイプから選べるといいます。

機能

アンクルチルトリクライニング

くるぶしを中心として、背と座がシンクロしてスライドするアンクルチルトリクライニングはリクライニングした時に太ももなどを圧迫することなく、自然な姿勢をサポートするといいます。(リクライニング角度:15°)

座面の高さ調節

座面右下のレバー操作により、座面の上下高さ調節が行えるといいます。上下ストロークは5本脚が100㎜、ハイチェアが150㎜。
座面右下にすべてに操作レバーを集約しています。座ったままの自然な姿勢を保ったまま各種操作が行えるとしています。
① スマートスライドオペレーションレバーは、レバーをスライドさせるだけの簡単操作で、リクライニング反力強さを「強・弱」2段階、そして背の固定を切り替えられるとしています。
② 座上下昇降レバーは、座面の上下高さ調節が可能です(4本脚オートリターンは除く)

アジャストアームの高さ調節

肘パッド裏にあるボタンを押すことで高さ調節が可能です。(ストローク:80㎜)

手掛け

チェアを引き出しやすいように手掛けをつけたといいます。クロスを汚すことなく、引き出せるとしています。

異硬度クッション

硬さの異なる3種類のウレタンを一体で形成。座面の前方は太ももを圧迫しないように柔らかく、後方にはお尻をしっかりサポートする硬めのクッションを採用したとしています。

チェアタイプ

5本脚(布張り)、5本脚(革張り)、4本脚オートリターン、ハイチェア

背タイプ

クッション、メッシュ、革張り

背サイズ

ハイバック、ミドルバック

背・座タイプ

布張り(背幅490W)、革張り(背幅520W)

アームタイプ

アジャストアーム

デザインアーム(アルミ)

デザインアーム(樹脂)

肘なし

フレームカラー

アルミポリッシュ、樹脂ブラック、樹脂ホワイト

ボディカラー

ブラック、ホワイト

張材

ヘリンボーン(10色)、ミックス(11色)、インターロック(10色)、ASニット(9色)革(3色)

オプション

アジャストアーム:樹脂(ブラック、ホワイト)、デザインアーム:アルミ(ブラック、ホワイト)、デザインアーム:樹脂(ブラック、ホワイト)
特注張り仕様
モードは、標準クロス以外にも特注対応で柄物や風合いに特徴のあるクロスを張ることが可能だといいます。自分だけの一脚を楽しむことができるとしています。

価格(メーカーカタログ価格、税別)

5本脚/クッションタイプ、ハイバック、デザインアーム、アルミフレーム、ブラックボディ、ヘリンボーン(クロス)が169800円。
5本脚/クッションタイプ、ミドルバック、アジャストアーム、樹脂フレームホワイト、ホワイトボディカラー、プレーン・インターロックが127600円。
5本脚メッシュタイプ、ミドルバック、アジャストアーム、樹脂フレームブラック、ブラックボディ、プレーンが114400円。
5本脚/革張り、ミドルバック、アルミフレーム、ブラックボディが248000円。
4本脚/オートリターン、ミドルバック、デザインアーム、樹脂フレームホワイトボディが137900円
など。

山人のオススメポイント

オシャレを代表するオフィスチェア

モードは、オカムラのラインナップの中でというより、日本のオフィスチェアのなかでオシャレといったら間違いなくその代表の1つになるモデルだと思います。モードという名前を背負うのに十分な資格をもっているオフィスチェアだといえるのではないでしょうか。

モードについて忘れてならないのは、まず、毎年のように発表されるオカムラのタスクチェアの本流のモデルの一つだということです。


特殊なカテゴリーのイスではなく、オカムラのその年を代表するタスクシーティングのラインナップの新製品だったということです。つまりタスクチェアとしての機能、特長は非常に優れているということだったと思います。個人的には、そのうえで当時に求められていたデザイン性のさらに上を行くレベルの回答だったということであり、いわれてみれば予想されたことですが、オカムラというメーカーはその想像の上を出してきたということなのだと思っています。

バリエーションを拡充

モードに関しては、2016年1月に本革張り仕様、ハイバックタイプ、4本脚オートリターンやハイチェア、アルミフレームタイプを追加しています。
バリエーションを追加しシリーズを追加するということはモードがタスクチェアとして市場で評価されていたということだといえると思いますが、当時は、センターオフィスでオープンオフィス化が進みワーカー同士のコミュニケーションの活性化と上下昇降デスクやハイポジションのデスクなど立位でのワークスタイルの導入が進んだことでのハイチェアタイプの追加だったと思います。また、執行役員の増加によるアクティブな役員に対する革張りの需要に対応する革張りタイプ、会議室や商談室など主に来客用スペースに向けた企業の顔に上質なイメージを持たせるためのオートリターン4本脚の追加だったと思います。いずれも当時の需要に対応するために行われたバリエーションの拡充は、モードがオカムラのタスクチェアの主力の一つであった証拠なのではないかと思います。

軽快で洗練された印象

デザイン面においては、オカムラはモードのデザインを表現するのに「美を纏うために、無駄を脱ぎ去る」としていますが、まさにその考え方が発揮されているのではないかと思います。「厚さを削いでいく。軽さを重ねていく。」ともしていますが、もちろん強度や操作性は十分に確保されてのうえで、むしろ在宅で使用するタスクチェアとして丁度良い軽さや薄さではないかと思います。
モードという名前や演出は、まずファッショナブルな印象が最初に来ますが、実際にはモダンでクールだと感じます。できる限り、スリムなシルエットは、芳醇なものを含みながらもあくまでもクールでスマート。ミニマリズムが徹底されており、まさにデザインと機能の融合が実現しているという感じです。


現在、オカムラはこのモードとシナーラをライトタスクチェアと位置付けており、実際モードはシナーラを除けば最も薄い印象があり、ショールームに居並ぶ多くのオフィスシーティングのラインアップのなかで、この2つのイスはより軽快で洗練された印象を放っているようにも見えます。当然ですが、その薄さはチープなのではなく、多くの要素を凝縮し、豊かさを持ちながらシンプルに仕上げていくというデザイン本来の目的を実現しているのだと思います。それを裏付ける大きな要因の1つがインナーメッシュ構造で、特注張り仕様までを含む多様な張地を実現するための、複雑な3次元形状をつけないフラットでシンプルな背もたれの形状が、より薄さを強調しているのだと思います。

その薄さと軽さと同時に、意匠的なアクセントでもある背の手掛けを使用することにより非常に取りまわしの楽なモデルでもあります。

また、モードはシンプルなデザインを持つ故にその豊かな張地のバリエーションにより、様々な顔を持つことも可能だと思います。シャープにもクールにもカジュアルにも、エグゼクティブにも対応が可能だと思います。

上質な座り心地のタスクチェア

山人の印象は一言でいえばクールです。やはりタスクチェアですから仕事をするイスであるということは忘れません。上質でシンプルな空間においてスマートに仕事をこなしていくという自分をイメージさせてくれるイスとしてモードは大変オシャレなオフィスチェアだといえると思います。つまり、素材や機能だけではなく座り心地にもオシャレというものを感じさせてくれるのではないかと思います。
座り心地は上質で、しかも不思議なことにモードの持つ薄さ、シンプルさが活かされていることを感じることが出来ると思います。背もたれは、背全体を支えてくれますが、特に肩甲骨の下あたりで受ける感じがあり、異硬度クッションの座面とのジオメトリーでよい姿勢をとらせてくれると思います。操作性もしっかりとしていて、軽さのなかにも安心感とやさしさがあると思います。その意味で、特に女性の方にはぜひご一考をオススメしたいと思います。

これは私見ですが、いかに疲れない機能的なイスだといわれていても、あまりに重厚で多機能であると、人によっては姿勢とはまた異なった意味で座り疲れをするのではないかと思うことがあります。使われている素材の硬さや柔らかさ、肌触り、見た目なども大きな要素になるのではないかと思っています。ご自分の身体や感覚、デザインの好き嫌いとの相性的なものは非常に大切なのではないかと思います。モードはそのあたりをクリアしている部分が多いのではないかと思います。

デザインアームがポイント

アームタイプには、アジャストアーム、デザインアーム(アルミ)、デザインアーム(樹脂)、肘なしがありますが、モードの特長とデザインを生かすのであれば断然デザインアームだと思います。他のモデルであれば機能的なアジャストアームをオススメするかもしれませんが、モードをモードたらしめるポイントとしてのデザインアームは、体格による肘の位置のズレの問題さえなければオススメしたいポイントです。より本物感を感じたければアルミ、軽快感を得たいのであれば樹脂という感じです。


素材を吟味した背と座そしてアルミもしくは樹脂のデザインアームのもたらす座った時につくられるクールでエレガントな座の空間がモードにはあると思います。さまざまな在宅ワークを行いながら、その個性を味わうことがモードの魅力ではないかと思っています。

メーカー紹介

オカムラ

株式会社オカムラは、1945年の創業以来、オフィス、教育・医療・研究・商業施設、物流センターなど、さまざまなシーンにおいて、顧客のニーズを的確に捉えたクオリティの高い製品とサービスを社会に提供することに努めてきたといいます。あらゆる分野の知識・技術を生かした「総合力」を強みとし、快適な空間創造を目指しています。「豊かな発想と確かな品質で、人が活きる環境づくりを通して、社会に貢献する。」をミッションとし、企業価値のさらなる向上に努めているとしています。このミッションを実現していくために、「人が活きる環境の創造」「従業員の働きがいの追求」「地球環境への取り組み」「責任ある企業活動」の4つの観点からサステナビリティ重点課題を特定し取り組みを推進しているといいます。社会に貢献するとともに持続的な企業価値の向上に努め、社会から信頼されるリーディングカンパニーを目指すとしています。2022年3月期の連結業績売上は2611億7500万円となっています。

代表的なショールーム

オカムラ:オカムラ ガーデンコートショールーム
予約制(HPから) 
東京都千代田区紀尾井町4-1 ニューオータニ・ガーデンコート3F
03(5276)2001
午前10時~午後5時00分(午後4時最終受付)
休館日は土曜、日曜、祝日

ここに記した説明は2022年9月時点のものです。より正確さを心掛けましたが、変更があったり、もし事実と違うことがありましてもご容赦いただきたく存じます。
また山人のコメントは実際に試座し、様々な場面で取材を通じて得た印象ではありますが、あくまでも主観的なものであり、また、体格差などもありますので、できるだけ試座をされ、あくまでもご自分でご判断ください。


(モードの画像については株式会社オカムラ様よりご協力いただきました)

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