在宅ワークにオススメ(したい)オシャレなオフィスチェア10選 フィノラ

「Finora(フィノラ)」(オカムラ)

フィノラ

概要

フィノラはオカムラが2018年11月に開催した「オカムラグランドフェア2018」で展示し、2019年4月から販売を開始したオフィスシーティングです。

同製品は、同社が「イタルデザイン」とのコラボレーションにより生まれた次世代オフィスシーティングだといいます。
同社によると、時代とともに進化をとげてきたシーティングのデザインと機能について、同社は、「イタルデザイン」とのコラボレーションで、多様化する現代のワークプレイスにフィットするタスクシーティングについて再考したとしています。現代に合う斬新なデザインと高い機能性を両立するため、自動車デザインで培われたイタルデザインの美意識と、約70年に及ぶシーティング開発で培われたオカムラの技術力を、次世代オフィスシーティング「フィノラ」に集結したとしています。

イタルデザインはイタリア・トリノに本社をおく世界屈指のデザインファームです。1981年に設立されたインダストリアルデザイン部門は、今もなお業界を牽引し続けているといいます。機能的デザインを得意とし、手掛けたプロジェクトは自動車から家具・家電・時計など多岐に渡り、高い評価が寄せられているとしています。

フィノラは、上質な座り心地と高い操作性を実現しながらも、よりシンプルで軽快なデザインを追求したといいます。背部にはアクセントとして高級感をプラスする「カスタムパネル」を採用し、空間に合わせて自由にカスタマイズを楽しむことで、ワークプレイスを豊かに彩るとしています。

主な特徴

フィノラは、背からすっと伸びるアーム、背から座下へと流れるフレームライン。研ぎ澄まされ、風を切るかのように薄く軽やかなデザイン。4方向に自由に動く革新的なアジャストアームをはじめ、多様な作業姿勢と体格にフィットする機能を搭載。自然な姿勢で簡単に調節できるスマートアジャストメントを実現したといいます。また、車のリアを彷彿とさせるカスタムパネルは、デザインのアクセントになっているとし、高級感溢れるメッキや、艶やかな光沢を放つブラックとホワイトから、インテリアや好みに合わせて自由にセレクトできるとしています。

主な機能

①アンクルチルトリクライニング=くるぶしを中心として、背と座がシンクロしてスライドするアンクルチルトリクライニングを採用。リクライニング時にも、太腿などを圧迫することなく、自然な姿勢をサポートするといいます。座面右下のレバーで好みの角度に固定することができます。リクライニング角度は23°です。
②座面高さ調節=座面の右下にあるレバー操作により、座面の高さ調節が行えるといいます。(ストローク:100㎜)
③座面奥行き調節=座面の左下にあるレバー操作により、座面を前後にスライドすることができます。(ストローク:50㎜)
④リクライニング強弱調節=「クイックスライドオペレーション」を採用しているので、座面右下のレバーをスライドさせるだけで、リクライニングの反力の強弱調節が行えるといいます。座ったままの状態で好みの強さに簡単に調節が行えるとしています。
⑤アジャストアーム(4Dアーム)=これまでの肘パッドの上下(1D)、角度(2D)
、前後(3D)の動きに加え、左右方向(4D)の調節が可能です。上下は100㎜、角度は内側15°、外側7.5°前後は30㎜、左右は片側25㎜ずつ可動します。
⑥異硬度クッション=硬さの異なる3種類のウレタンを一体で成型しています。座面の前方は太ももを圧迫しないように柔らかく、後方にはお尻をしっかりサポートする硬めのクッションを採用したとしています。
⑦フロントサポートクッション=座メッシュ仕様は、座面の前端にクッションが入っていて、もも裏がフレームにぶつからないとしています。

バリエーション

背サイズは「エクストラハイバック」「ハイバック」「ミドルバック」。


アームタイプは「アジャストアーム」「デザインアーム」「肘なし」
座タイプは「メッシュ」「クッション」

カラー

ボディカラーは「ブラック」「ホワイト」
カスタムパネルは「メッキ」「ブラック」「ホワイト」
脚カラーは「ポリッシュ」「ブラック」「ホワイト」
カラーは「ホワイト」「ベージュ」「ダークブラウン」「ライトグレー」「ミディアムグレー」「ブラック」「パープル」「ダークブルー」「セージ」「ダークグリーン」「グリーン」「イエロー」「オレンジレッド」「レッド」

オプション

「可動ヘッドレスト」=後頭部をしっかりと支えることができるヘッドレスト、高さ(100㎜)と角度(35°)の調節が可能なため、体格や姿勢に合わせて簡単に調節が行えるといいます。「ランバーサポート」=腰部をしっかりホールドするランバーサポートは、体格に合わせて上下60㎜の範囲で高さ調節が可能だとしています。「ハンガー」上着用のハンガーを用意。高さ調節が可能だといいます。

受賞歴

レッド・ドットデザイン賞
iFデザイン賞
ベストオブイヤー賞
HiP Awards 2020 at NeoCon

価格(メーカーカタログ価格、税別)

エクストラハイバック 
座:メッシュ カスタムパネル:メッキ 脚カラー:ポリッシュ ボディカラー:ブラック ハンガー:なし ランバー:付き アジャストアームが244900円
ハイバック 
座:メッシュ カスタムパネル:メッキ 脚カラー:ポリッシュ ボディカラー:ブラック
ハンガー:なし ランバー:付き アジャストアームが201500円
ミドルバック 
座:クッション カスタムパネル:ホワイト 脚カラー:ホワイト ボディカラー:ホワイト ハンガー:なし ランバー付き 肘なしが150600円
など

山人のオススメポイント

最新のフルスペックモデル

フィノラは、オカムラがイタルデザインとのコラボレーションで実現した美しく軽やかなデザインだとするオフィスシーティングで、本稿では、同製品をオシャレなオフィスチェアとしてオススメしたいと思いますが、ポイントは、同チェアが2019年の発売で、同社の主力のチェアとして「スフィア」「シナーラ」の次に新しいモデルだということだと思います。すなわち2019年発売の「フィノラ」、2020年発売の「シナーラ」、2022年発売の「スフィア」となります。

2019年4月はまだコロナ禍が発生しておらず、オフィスはABWやオープンナレッジなどの言葉に象徴されるように、リアルなセンターオフィスを中心に企業内外の人達が交流し、触発をしあって新しい知を生み出そうとする機運が高まっていた時期だったと思います。また、一方でエントランスをはじめ、会議室やセンターオフィス、ショールームなど企業の顔となる部分には意匠性の高い先進的なデザインを施した設えや家具が配置されていたように思います。すなわち、コロナ禍直前は、ある意味、高機能ハイエンドのオフィスチェアのピークだったのではないかと思います。加えて、ワーカーの健康や環境にも配慮した新しい時代のオフィスシーティングに求められるような要件が出始めたような状況だったと思います。
フィノラはそのようなセンターオフィス全盛期を象徴するかのような機能とスペックを兼ね備えていると思います。そのなかで特に重要なことは、同社のフラッグシップである「コンテッサⅡ」と並ぶ同社を代表するフルスペックモデルの最新版であるということです。
高機能ハイエンドのオフィスチェアのピークと書きましたが、「スフィア」と「シナーラ」はより不特定多数の人が使用することを前提につくられていて、少ない調整で誰でもが快適なポジションを得られるということを実現しているのに対し、フィノラはワーカー個人個人に対してより細かい調整ができる機能を備えているという意味でのフルスペックの最先端モデルということがいえるのだと思います。

象徴的なカスタムパネル

フルスペックモデルというと満艦飾なごてついた姿が想像されますが、実際のその姿は軽快でスタイリッシュ。すべての機能はスマートアジャストメントの中に集約されています。ただ、前述したようにその背景には企業が顧客に自らのアイデンティティを訴求するのに適したカスタムパネルが象徴的で、それがフィノラの最も特徴的なポイントであり、フィノラをフィノラたらしめる個性を表しているポイントだと思います。


カスタムパネルは「メッキ」「ブラック」「ホワイト」がありますが、山人のオススメはメッキです。高級感を感じられるのももちろんですが、やはりフィノラを選ぶのであればメッキをオススメしたいと思います。これは完全に好みの問題なのですが、他のチェアとの差別化、独自性がより明確になるのと同時にメッキの持つ重量感やデザイン的にグローバルな感じが味わえるのではないかと思います。もちろん在宅環境によって、そこはより調和するタイプとカラーを選択することも大切だと思います。

オカムラは、フィノラにおいて、上質な座り心地と高い操作性を実現しながらも、よりシンプルで軽快なデザインを追求したといいます。山人は、同社が実際にこの相反する要件を技術力で解決していると思いますが、フルスペックモデルとしてのパワーをスマートなスタイルのなかに含むということがいかにも現代的だといえるのではないでしょうか。人によってはそれだけでも所有するのに十分な理由になるかもしれません。

未来を感じさせグローバルに愛される椅子

しかしながらオカムラはそれだけではなく多様化するオフィス空間のニーズを満たすことを実現したといいます。さらにイタルデザインに提示したテーマは「未来を感じさせ、かつグローバルに愛される椅子」だったとしています。それだけ高いものを目指したフィノラに対してイタルデザインの答えがメカニカルな要素とデザインの融合であり、「Personal」「Precious」「Pure」「Powerful」だったといいます。すでにこれだけでフィノラのすべてを表現しているとも思えますが、未来を感じ、世界にその素晴らしさを伝える普遍的な言葉としてこの4つの言葉を選んだのではないでしょうか。またそれらを受け、妥協なく実現しカタチにして見せるオカムラのハードとソフトの技術力の高さは常に注目されるべきポイントだと思います。

細かい調整機能によるポジショニング

座り心地はしっかりとした印象で、細かい調整機能によりベストポジションが取れると思います。フルスペックの良さでメカ優先のようにも感じますが、むしろそれが安心感につながり、モチベーションのアップにもつながるのではないかと思います。背全体でサポートする印象で、シンプルで軽快ではありますが、一方で重厚感を感じることができると思えるのはさすがだと思います。
グローバルで普遍的な価値を含む一方で、タスクチェアに「個性」があり、「ヒエラルヒー」があり、「座り心地の奥行き」があり、そして「高級感」がある。すなわち「格式」や「品格」がある。それらを意識し認識させてくれる力を持った製品でもあると思います。

全体でサポートする印象はイスに馴染むことができるということで、まずイスに馴染むということは、自分の存在を認識し、これから行わなくてはならないタスクに対する思いを馳せることへとつながります。すなわち仕事と自分との関係性を認識し、把握することが出来、その方法を執るということだと思います。それも、背面の「カスタムパネル」の存在を意識しながら、デザイン的に優れた自分だけの座の空間を楽しむということ。それを味わいながら具体的なワークを行うことができますし、リラックスすることや、瞑想することもできるかもしれません。これがブランドを持つということの1つの意味なのではないかと思います。

何より良いイスは集中力をもたらすと思います。科学的な根拠を提示することは難しいですが、座りづらいイスは雑念を生み出すことにつながり、集中を途切れさせることにつながるというのが山人の考えです。
細かい調整を行うことで、ゆったりとした姿勢を取れるフィノラはそれにより効率よくスムーズに業務を行うことが期待できると思います。

権威あるデザインファームである「イタルデザイン」が提案する「メカニカルな要素とデザインの融合」を基に、信頼の実績を持つオカムラがその技術力と総合力で、さまざまな要素を軽快でシンプルなカタチに実現したフルスペックモデルの「フィノラ」は、まさに在宅ワークにオススメしたいスマートでオシャレなオフィスチェアであるといえるのではないかと思います。

メーカー紹介

オカムラ

株式会社オカムラは、1945年の創業以来、オフィス、教育・医療・研究・商業施設、物流センターなど、さまざまなシーンにおいて、顧客のニーズを的確に捉えたクオリティの高い製品とサービスを社会に提供することに努めてきたといいます。あらゆる分野の知識・技術を生かした「総合力」を強みとし、快適な空間創造を目指しています。「豊かな発想と確かな品質で、人が活きる環境づくりを通して、社会に貢献する。」をミッションとし、企業価値のさらなる向上に努めているとしています。このミッションを実現していくために、「人が活きる環境の創造」「従業員の働きがいの追求」「地球環境への取り組み」「責任ある企業活動」の4つの観点からサステナビリティ重点課題を特定し取り組みを推進しているといいます。社会に貢献するとともに持続的な企業価値の向上に努め、社会から信頼されるリーディングカンパニーを目指すとしています。2022年3月期の連結業績売上は2611億7500万円となっています。

代表的なショールーム

オカムラ:オカムラ ガーデンコートショールーム
予約制(HPから) 
東京都千代田区紀尾井町4-1 ニューオータニ・ガーデンコート3F
03(5276)2001
午前10時~午後5時00分(午後4時最終受付)
休館日は土曜、日曜、祝日

ここに記した説明は2022年9月時点のものです。より正確さを心掛けましたが、変更があったり、もし事実と違うことがありましてもご容赦いただきたく存じます。
また山人のコメントは実際に試座し、様々な場面で取材を通じて得た印象ではありますが、あくまでも主観的なものであり、また、体格差などもありますので、できるだけ試座をされ、あくまでもご自分でご判断ください。


(フィノラの画像については株式会社オカムラ様よりご協力いただきました)

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